味泥復興計画 No.2


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Subject: [MFK] Midoro Fukko Keikaku No.2
Date: 26 Mar 95 18:53:00 GMT

>>00298/00308 GHA02037  つじ             味泥復興計画2号
>>(16)   95/03/25 18:11



 1号に引き続き第2号です。

====================【転載自由】====================================
味泥復興計画2号
港都神戸誕生の地「味泥」の次代下町づくり
発行:灘南部自治会・味泥復興委員会(味泥下町活性化委員会)
発行日:1995年3月13日
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■次代の下町づくりに向けて
・味泥のまちの再建に向けて取り組んでいます。
「待ちの姿勢」では行政は動いてくれません。再建について積極的に提案していきま
しょう。
・復興委員会は自治会館を避難所として利用しているため、西部電機の会議室をお借
りし、会合していましたが、この度自治会館1階が「味泥復興本部」として利用でき
るようになりました。
 また自治会館入口に「味泥復興連絡箱」を設置しますので、復興まちづくりについ
ての情報・ご意見をお寄せ下さい。

■建物の診断相談会を実施
・3月2日、3日の両日、今の建物で住めるかどうか迷っておられる方のために、専
門チームの管理のもとに熊谷組と地元の習田組、神東建設のボランティアによる「建
物の・相談」を実施しましたところ、31件の建物の診断・相談があり、好評を得ま
した。

<写真・建物診断屋外打ち合わせ風景>

■「天水尊」20基が味泥に寄贈
・味泥地区に雨水利用東京国際会議より20基の「天水尊」(雨水タンク)が寄贈さ
れました。「天水尊」は80cm平方のスペースと、雨樋さえあればどこにでも設置で
きる雨水タンクで、消化用水、樹木、植木、道路等への散水として利用でき、東京墨
田区のまちづくりで活用されています。 
 味泥の防災まちづくりのシンボルとして、復興にあわせて各町丁毎に設置していく
予定です。

<図・天水尊>

■阪神西灘駅の復興工事着手
・全壊した阪神西灘駅の復興工事が行われます。
 新しい阪神西灘駅は高架駅となり、6両編成が停車できる駅となります。
 新しい味泥の顔として味泥まちづくりが提案してきた、「まちづくりミュージアム
ステーション構想」(「味泥祭の下町計画3号(平成5年3月)」)に基づき、「ア
ートと緑」のあるコミュニケーションの場として魅力ある駅舎と駅前広場の建設を、
関係者にお願いしたいと思います。

<イメージパース>
P1
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■住宅の共同建替の必要性
□味泥地区の住宅地の状況と問題点
(1)当地区は4m未満の道路に面した家屋が多い。
・今回の震災では、狭い道路に面した建物が倒壊や火災で人々の逃げ場を塞ぎ、救助
活動を妨げたことも災害を大きくした要因でした。
 これらの恒久住宅建設にあたっては、オープンスペースを有効に確保することが必
要です。

<図・共同建替のイメージ>

・建築基準法では、4m以上の道路がなければ建替はできません。
 したがって、4m未満の道路に面している裏側の敷地は表側の敷地の人の協力を得
て、4m道路を確保しなければなりません。

(2)当地区は敷地の狭い住宅が多い。
・住宅の建替においては、建築基準法の建ペイ率によって、当地区は敷地の60%し
か建てられません。
 このため、個別に建て替えする場合はこれまで以上に狭くなるか、場合によっては
建替の難しい敷地もでてきます。

■「共同建替」による解決
・狭い敷地が多い街区や4m未満の道路に面した敷地の多い街区では、「共同建替」
をお勧めします。
「共同建替」をすると、以下のような利点が得られます。
(1)堅牢な恒久住宅がつくれる。
(2)個別には建替ができない敷地でも建て替えられる。
(3)敷地を非常に有効に利用でき、住宅面積を広くできる。
(4)日当たり、風通しがよくなる。
(5)オープンスペースを有効に取れる。
(6)公的な援助が受けられる。
(7)余分な床面積をつくれる場合は、資金面で有利である。

■「共同建替」の取り組み
・共同建替をするためには、権利や意見の調整を必要とし、また建築後は協力して管
理することが必要です。
 しかし、これは健全な恒久住宅を得るための努力であり、また今回震災で分かった
ように近隣で助け合うコミュニティを育てていくことにもなり、将来の希望を持てる
努力だと思います。
・専門グループも協力しますので、ぜひ近隣ごとに結束して共同建替に取り組んで下
さい。P2
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■味泥地区の概況 *被災状況は1次調査
(提案)
(1)被害が集中している区域、4m未満の道路に面している敷地が多い区域は「共同建
替」が望まれる。
(2)西灘駅及び駅前小広場を味泥の玄関口として魅力あるものとして整備する。
 駅南側の一部敷地を、小広場用地として買い取りができないか。
(3)西灘ボウル用地を、共同建替のための受け皿住宅として活用できないか。

凡例
◎4m未満の道路に面している敷地
◎被害が集中している区域(空地を含む)
◎被害の大きい企業建物、マンション
◎現在工事、又は取り壊しが行われている大きな物件

<図・味泥地区被災状況図>
P3
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■味泥復興委員会委員
・復興委員として最初から参加して頂いていた○○○○様が2月17日に死去されま
した。
 謹んでご冥福をお祈りいたします。
・味泥復興委員は、それぞれ困難な事情の中で、大変なお世話をお願いしています。

各町丁毎で、より多くの方が委員としてお世話いただく必要がありますので、是非参
加をお願いします。
 また復興に対するご協力をお願いします。

<表・味泥復興委員会名簿(省略)>

△○□ GHA02037/つじ from KOBE by Q700改/34MHz ■●▲